「毎月の支払額が変わらない」は勘違い?住宅ローン変動金利の落とし穴
UPDATE:2026.02.18こんにちは、一般社団法人 日本住宅政策機構です。
毎週水曜日は、マイホーム購入における最大の関心事、**「住宅ローンとお金」**について解説しています。
2026年に入り、私たちの生活を取り巻く金融市場では、「金利のある世界」がいよいよ定着しつつあります。 固定金利(フラット35など)の水準が上昇傾向にある中、これまで「超低金利でお得」とされてきた変動金利にも、上昇の波が押し寄せようとしています。
今回は、これから住宅ローンを組む方、あるいは数年前に変動金利で組んだ方が、今まさに知っておくべき**「変動金利の仕組み(リスク)」**について、専門的な視点から分かりやすく解説します。
1. 金利が上がっても支払額は変わらない?「5年ルール」の正体
「ニュースで金利が上がったと聞いたけど、今月の引き落とし額は変わっていない。だからウチは大丈夫」
そう安心している方は、少し危険かもしれません。 多くの金融機関の変動金利(元利均等返済)には、**「5年ルール」**という独自の仕組みがあります。
これは、**「金利が上昇しても、5年間は毎月の返済額を変えない」**というルールです。
しかし、これは「金利が上がっていない」わけではありません。実は、毎月の返済額(例:10万円)の「内訳」がこっそりと変わっているのです。
金利が上がれば、支払う10万円のうち「銀行に払う利息分」が増え、その分だけ「自分自身の借金を減らす元金分」が減ります。 つまり、**「毎月同じ金額を払っているのに、借金の本体がなかなか減らない」**という状態に陥ってしまうのです。
2. 本当に怖いのは「未払利息」の発生
さらに金利が急上昇した場合に備えて、**「125%ルール」**という仕組みもあります。
これは、5年ごとの返済額見直し時に金額を上げるとしても、**「前回の金額の1.25倍までしか上げない」**というルールです。 (例:毎月10万円返済の場合 → 最大でも12.5万円までしか上がらない)
一見、家計急変を防ぐ優しいルールに見えます。しかし、ここに最大の落とし穴があります。
もし、急激な金利上昇によって、計算上の利息額がこの上限(1.25倍した返済額)を超えてしまった場合どうなるでしょうか? その超えた分の利息は、銀行がまけてくれるわけではありません。
**「未払利息(みばらいりそく)」**として、水面下で積み上がっていきます。
この未払利息は、最終的な完済時(または家の売却時)に、残った元金 + 未払利息として一括で請求されることになります。
「毎月の支払いは変わらないから安心」とのんびり構えていたら、35年後に数百万円単位の一括請求が来る……。 そんなシナリオは、2026年の今、決して絵空事ではなくなりつつあるのです。
3. 2026年の「賢い選択」とは?
では、金利上昇局面において、私たちはどう動くべきでしょうか?
これから借りる方へ
目先の「適用金利(0.4%〜など)」の安さだけで判断するのは危険です。 将来、金利が2%〜3%になっても返済を続けられるか、必ずシミュレーションを行いましょう。 また、あえて**「固定金利」**を選び、返済額を確定させて「安心」を買うのも一つの賢明な戦略です。鳥取県の地方銀行やネット銀行のキャンペーン比較もしっかり行いましょう。
すでに変動金利で借りている方へ
**「繰り上げ返済」**の準備を始めましょう。 まだ金利が低い今のうちに現金を貯めておき、金利上昇局面で「元金」を直接減らすことで、将来の利息負担を大きく軽減できます。
機構で「ライフプラン」を見直しませんか?
住宅ローン選びに「万人に共通する絶対の正解」はありません。しかし、「あなたの家計にとってのリスク」は計算できます。
機構では、ファイナンシャルプランナーの視点を取り入れ、単なるローンの損得計算だけでなく、お子様の教育費や老後資金も含めたトータルの資金計画をご提案します。
「今の金利で本当に大丈夫かな?」 「未払利息のリスクがないか確認したい」
少しでも不安を感じる方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちと一緒に、安心できる未来の設計図を描きましょう。