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親が認知症になると実家は売れない?資産凍結を防ぐ「家族信託」に関する3つの誤解

UPDATE:2026.03.06

こんにちは、一般社団法人 日本住宅政策機構です。

本日2026年3月6日(金)、米子市でも梅の花が咲き始め、春の訪れを感じる季節となりました。

さて、毎週金曜日は当機構に寄せられるリアルな「相談事例」と「Q&A」をお届けしています。本日のテーマは、ここ数年でご相談が急増している**「親の認知症と実家の売却トラブル」**についてです。

「親が施設に入って実家が空き家になったら、売却して施設の費用に充てよう」
そのようにお考えの方は非常に多いのですが……**親が認知症を発症した後では、実家は売却できなくなる(資産が凍結される)**という恐ろしい事実をご存知でしょうか?

まずは、当機構に寄せられた実際の失敗事例からご紹介します。

【失敗事例】「施設費用を作るために実家を売りたい」が叶わなかったCさん
■ ご相談者:Cさん(50代・米子市内の実家が空き家)

一人暮らしのお母様(80代)が認知症と診断され、介護施設へ入所することになりました。
施設費用を捻出するため、誰も住まなくなった実家を売却しようと不動産会社に相談したCさん。しかし、そこで告げられたのは予想外の言葉でした。

「お母様は認知症により『意思能力(契約内容を理解し判断する能力)』がないため、不動産の売買契約を結ぶことができません。このままでは実家は売れませんよ」

【結果どうなってしまったのか?】
実家の名義人であるお母様に意思能力がないとみなされたため、Cさんは実家を売却することも、解体して駐車場にして収益化することもできなくなりました。

結果として、Cさんご自身の貯金から毎月の施設費用を捻出し、さらに「誰も住まない実家の固定資産税や維持管理費」まで払い続けるという、二重の経済的負担を背負うことになってしまったのです。

💡 「実家の資産凍結」を防ぐ!家族信託に関する3つの誤解
このような実家の資産凍結を未然に防ぐため、現在最も注目されているのが**「家族信託(かぞくしんたく)」**という制度です。
これは、親が元気なうちに、実家の管理や売却の権限を子どもに託しておく仕組みです。

しかし、この制度にはまだ多くの誤解があります。よくある3つの疑問にお答えします。

Q1. 「遺言書」を書いてもらえば安心ですよね?
A. いいえ、遺言書は「死後」にしか効力を発揮しません。

遺言書は親が亡くなった後の財産の分け方を決めるものです。しかし、認知症は「生きたまま判断能力が失われる」状態です。生きている間の財産管理や、実家を売却して介護費用に充てる手続きに、遺言書は全く役に立ちません。生前の認知症対策としては、家族信託が有効です。

Q2. 「成年後見制度」を使えば実家を売却できるのでは?
A. 売却できるとは限りません。非常にハードルが高いのが現実です。

親が認知症になった後の法的な救済措置として「法定後見制度」があります。しかし、この制度は「本人の財産を減らさず守ること」が絶対の目的なので、家族が「売りたい」と思っても、家庭裁判所が「売却の必要性がない」と判断すれば許可は下りません。
また、専門家(弁護士や司法書士など)が後見人に選ばれると、親が亡くなるまで毎月数万円の報酬を支払い続ける必要があります。

Q3. 家族信託って、お金持ち(資産家)がやるものでしょ?
A. いいえ。現在最も利用されているのは「実家と少しの預貯金しかない」一般的なご家庭です。

「うちは分けるほど財産がないから」と対策を放置した結果、唯一の財産である実家が塩漬けになり、介護費用の工面に苦しむケースが後を絶ちません。
「実家しか財産がない」ご家庭こそ、いざという時にそれを現金化できる準備(家族信託)をしておく必要があるのです。

当機構が「実家のこれから」を法務と不動産の両面でサポートします
「家族信託」は、親御さんが元気で、はっきりとした意思表示ができる**「今」しかできない対策**です。「まだ早いかな?」と思うくらいが、実はギリギリのタイミングかもしれません。

日本住宅政策機構では、提携する司法書士などの専門家とチームを組み、「法的な手続き(信託契約)」から、その後の「空き家の適切な管理・売却」までを一貫してサポートいたします。

ご実家の将来や、親御さんの介護費用に少しでも不安を感じたら、手遅れになる前に、米子市の日本住宅政策機構へお気軽にご相談ください。

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